酷暑との戦い
今年も暑くなりそうです。
よく、聞かれるのが「断熱を高めると夏に涼しく過ごせますか?」ということです。
正直言いますと「はい」とは言い切れない面があります。
断熱を高めると熱の出入りは少なくなります。そして保温効果が高まります。そこで夏は涼しく、冬は暖かいとなりますが、それにはクリアしないといけない課題があります。
①暑すぎる夏
②内部で発生する熱
③熱をどうやって抜くか?
④自然光を上手に利用
①暑すぎる夏
最近は40℃近い気温となります。天気予報で流される情報は日陰の気温です。外気は40℃をはるかに超えてきます。
外壁の表面温度は60℃を超えてきます。
これではさすがに高性能な断熱材でも熱の入りをカットしきれない状態となります。日本の住宅事情では壁の厚さを海外の家のように20㎝、30cmにすることは厳しいです。断熱性を上げるのにも限界があります。
そこで考えられるのが強い日差しを遮ることです。
以前にも軒のない家が流行っている話題に触れたことがありますが、この軒が夏の強い日差しを遮っています。
軒のない家の暑さは半端ないです。
軒を伸ばせば家が暗くなりそうですが、夏は余りある明るさがありますし、冬は太陽の高さが下がるので陽が入りやすくなります。
そこで断熱性だけでなく、家のデザイン、屋根の形状なども検討していかないと、酷暑の中で涼しい家を作ることは厳しくなってきます。
プラス、日除け、すだれやグリーンカーテン、植栽の助けを利用することも重要となります。
デザイン重視も良いですが、暑い時期に日差しを遮るためのデザインをしっかり考えることが重要だと考えます。
古くから、その地区で建てられてきた家をみればわかります。エアコンが普及してなかった時期の家の中に答えがあります。
次回に続く
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